源内焼

源内焼は江戸中期18世紀に平賀源内の指導によって源内の故郷香川県志度(現さぬき市)で
焼かれた三彩のやきものです。
明治時代に博覧会の企画で源内の子孫によって一時再興されますが、
質的にもデザイン的にもオリジナルには及びません。
源内は博物学者として長崎に遊学した折にオランダからもたらされた新しい釉薬の技術を学びます。
その技術を用いてふるさと讃岐・志度の産業を振興させるため、
新しい三彩軟陶質のやきものを指導します。
江戸で親しかった浮世絵の鈴木春信の工房で木型を作らせ、
それを志度に送って焼かせたと言われています。
源内焼は型起こしによって制作されたもので、同笵の作品が見られます。
作品は大名家や幕府高官に収められたため、近年になるまであまり世に知られていませんでした。
また、実用よりも鑑賞を主眼に制作されました。


三彩獅子香炉文脚付角鉢  三彩山水図長皿
江戸時代・18世紀後半〜19世紀中頃
香気が立ち上る香炉を覗く獅子の構図
額縁の意匠となっている籠目がキリッと引き締めています。
木型ならではの鋭い造形美
2003年源内焼展の出展作品
江戸時代・18世紀後半〜19世紀中頃
五彩を使った作品
縁の文様は唐草というより蔦草を表した大柄な文様です。
木型ならではの鋭い造形美
2003年源内焼展の出展作品
¥735,000円(税込) 桐箱 ¥315,000円(税込) 桐箱